
永住権とは日本に住み続けることができる権利のことで、入管が許可を出すもので、
在留資格のうちの一つである「永住者」のことを指します。
永住権は他のビザとは違い、在留活動に制限がなく、また在留期間は無期限となります。
永住ビザ取得には、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、
その者の永住が日本国の利益に合すると認められることの3つの要件を満たす必要があります。
法律を遵守し、日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を
営んでいることが求められます。犯罪歴や交通違反などが審査の対象となります。
申請者が独立して生計を維持できる資産や収入があるかどうかについて審査され、
一般的に年間300万円以上の収入が目安とされており、扶養する家族がいる場合は、
1人につき20万~30万円の上乗せが必要となることが多いです。
経営・管理ビザを持っている方が永住ビザの申請をする場合、経営している会社の業績も
審査の対象になり、赤字が続いているような場合には、安定性がないと判断され、
独立生計要件を満たさないと判断される可能性があります。
原則として引き続き10年以上日本に住んでいることが必要で、この期間のうち、
就労系のビザまたは居住系のビザで引き続き5年以上日本に住んでいることが必要です。
頻繁に出国している場合、要件のカウントがリセットされることがあり、
例えば1年間で半年以上出国している場合、期間はリセットされていると考える必要があります。
日本人の配偶者等の場合、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、
継続して1年以上日本に住んでいること、その方の子ども(実子、特別養子)の場合は
継続して1年以上日本に住んでいることで、特例が適用され許可に必要な在留期間が短縮されます。
永住権申請は、現在持っている在留資格から永住者の在留資格へと変更したい場合と、出生
などによって永住者の在留資格を取得する場合の2パターンがあり、申請は原則本人が行います。
変更の期限は、在留期間の満了する日以前で、永住許可申請中に在留期間が過ぎてしまう場合に
ついては、別途「在留期間更新許可申請」が必要です。
永住許可申請書、写真、理由書、申請人を含む家族全員(世帯)の住民票、申請人又は申請人を
扶養する方の職業を証明する資料、直近(過去5年分)の申請人及び申請人を扶養する方の所得
及び納税状況を証明する資料、申請人及び申請人を扶養する方の公的年金及び公的医療保険の
保険料の納付状況を証明する資料、パスポートと在留カードの提示、身元保証に関する資料、
了解書などが必要です。
許可されるときは10,000円が必要です(収入印紙で納付)。
在留資格取得の場合は、手数料はかかりません。
2025年3月31日までに受付した申請については、当該申請に係る許可が4月1日以降となっても、
改定前の手数料(8,000円)による納付となります。
税金を適切に申告し、納期限内に納めていること、公的年金および公的医療保険の保険料の
未納がないことが必要です。特に国民年金・国民健康保険に加入している期間がある場合は、
領収書などの提出が必要なので、注意が必要です。
申請時点において納税(納付)済みであったとしても、
当初の納税(納付)期間に履行されていない場合は、原則として消極的に評価されます。
現に有している在留資格について、出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に
規定されている最長の在留期間をもって在留していることが求められます。
つまり、現在のビザで最長期間(通常5年または3年)を取得していることが条件となります。
近年の永住許可申請では、申請人に配偶者がいるケースで申請人の収入で申請するケースでも
配偶者の社会保険料の書類の提出も求められます。
何らかの事情で配偶者を扶養に入れてなかったり、配偶者が国民年金や国民健康保険料を
滞納している場合は注意が必要です。
長期間の海外出張から戻った後は、日本で長く暮らしていくことを十分に立証、説明できなければ、永住ビザの許可が得られません。つまり、生活の基盤が日本にあることが重要です。
技術・人文知識・国際業務の方でも、A社を辞めてB社に入社するまでに間が空く場合、
国民年金・国民健康保険に加入し、保険料を支払う義務がありますが、
この手続きをしていない方が多いため、注意が必要です。
入管が公表している出入国管理統計のデータから永住申請の許可率を推定すると、
東京44%、名古屋60%、大阪55%という結果になります。
審査には通常数ヶ月を要するため、余裕を持った申請が必要です。
許可の要件を満たしているかどうかを立証する責任は、申請人本人にあります。
したがって、要件を満たしていることを明確に証明できる書類の準備が重要です。
税金、年金保険料及び医療保険料の納付状況について、申請時点から変更が生じた場合
(滞納した場合等)、生活保護等の公的扶助を受けることとなった場合、
刑罰法令違反により刑が確定した場合は届出が必要です。
身元保証人には、通常、日本に居住する日本人、永住者または特別永住者の方になっていただく
必要があります。身元保証人の役割や責任範囲についても事前に理解しておくことが重要です。
永住ビザは在留活動の制限がなく、在留期間も無期限となる非常にメリットの大きい在留資格
ですが、審査は厳格です。特に税金・年金・健康保険の納付状況、安定した収入、在留年数、
最長在留期間の保有など、多角的な観点から総合的に判断されます。
不許可リスクを避けるため、専門家への相談をお勧めします。