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トピックス

2026年10月10日

建設特定技能|CCUSと受入計画の全手順

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特定技能「建設」とは?受入れ前に知るべき要件


建設業では人手不足が深刻になっています。
そのなかで即戦力として期待されているのが、在留資格「特定技能(建設)」です。
2019年4月の特定技能制度の開始と同時に設けられ、現在は1号・2号のどちらでも受入れが可能です。
受入れ人数も増え続けており、2025年末時点で建設分野の1号特定技能外国人は49,323人、2号は1,799人となっています。


ただし、建設分野は他の分野に比べて受入れのハードルが高いのが特徴です。
特定技能に共通する基準に加えて、建設業独自の要件が上乗せされているためです。
国土交通省が示している主な要件は次のとおりです。

建設業法第3条の許可(建設業許可)を受けていること

建設キャリアアップシステム(CCUS)に登録していること

建設業者団体が共同で設立した団体(JAC)に所属していること

外国人受入れに関する計画(建設特定技能受入計画)の認定を受けていること


特に注意したいのが手続きの順番です。


受入企業は、出入国在留管理庁へ申請する前に、外国人の報酬額などを記載した「建設特定技能受入計画」について国土交通大臣の認定を受けておく必要があります。
さらに、受入計画を申請する時点で、CCUSの事業者情報やJACの会員証明が必要です。


つまり、次の順番で進めなければ外国人材を迎えることはできません。

CCUS登録 → JAC加入 → 受入計画の認定 → 入管への在留資格申請

採用したい人が決まってから準備を始めた結果、入社が数か月遅れてしまうケースは珍しくありません。
建設分野で特定技能の採用を考えているなら、まずは次の3点を確認しましょう。

自社の建設業許可の業種が、受け入れたい業務区分に対応しているか

CCUSに登録済みか

JACに加入済みか

次のブロックでは、最初の関門となるCCUS登録について詳しく解説します。


最初の関門「CCUS事業者登録」の進め方


CCUS(建設キャリアアップシステム)は、建設技能者の技能や経験を業界共通のルールで記録し、処遇の改善や現場管理の効率化につなげるための制度です。
2019年4月から本格的に運用されています。
特定技能での受入れでは、受入企業(事業者)と特定技能外国人(技能者)の双方がCCUSに登録していることが求められます。


事業者登録の基本的な流れ

CCUSのWebサイトでアカウントを作成し、申請情報を入力する
建設業許可や登記事項証明書、社会保険の加入状況がわかる書類などをアップロードする
審査を受け、登録料を支払う
事業者IDが発行される

登録料は資本金の額によって変わります。
また、現場や技能者を管理する「管理者ID」の利用料が別にかかります。
料金は改定されることがあるため、申請前にCCUSの公式サイトで最新の金額を確認してください。

書類の差戻しに注意

CCUSの審査では、書類の不備による差戻しがよく起こります。
たとえば、許可証の記載と入力内容が一致していない、社会保険の確認書類が足りない、といったケースです。
差戻しが続くと事業者IDの発行が遅れ、受入計画の申請スケジュール全体がずれ込みます。
採用予定日から逆算して、早めに着手することが大切です。

外国人本人の技能者登録も忘れずに

受入れ基準では、1号特定技能外国人をCCUSに登録することも求められています。
入社後は、在留カードや保有資格の情報をもとに速やかに技能者登録を進めましょう。
能力評価(レベル判定)を受ければ、本人のキャリアアップや昇給の根拠にもなります。


専門家に依頼する選択肢

社内に手続きの担当者がいない場合は、専門家に代行を依頼する方法もあります。
2026年4月末時点で、全国のCCUS登録行政書士は1,221名にのぼります。
受入計画の申請まで一貫して任せれば、書類の整合性も取りやすくなります。


JAC(建設技能人材機構)への加入と受入負担金


CCUS登録と並行して進めたいのが、JAC(一般社団法人建設技能人材機構)への加入です。
建設業で特定技能外国人を受け入れる企業は、JACの会員になることが定められています。


加入方法は2通り

JACへの加入方法には、次の2つがあります。

間接加入:JACの正会員である建設業者団体(業種別の団体など)の会員になる
直接加入:受入企業が賛助会員としてJACに直接加入する

正会員団体を通じて加入した場合の例として、日本塗装工業会は正会員団体の会員企業は間接的にJACに加入しているとみなされ、JACへの年会費は不要と案内しています。
すでに業界団体に所属している企業は、その団体がJACの正会員かどうかを確認してみましょう。


受入負担金がかかる

どちらの方法で加入しても、特定技能外国人1人につき所定の受入負担金がかかります。
受入れ人数が増えるほど負担額も増えるため、採用計画を立てる段階で年間のコストとして見込んでおくことが大切です。金額は改定されることがあるので、JACや所属団体で最新の情報を確認してください。


会員証明書を忘れずに取得

受入計画の申請では、JACに所属していることを示す書類が必要です。
たとえば日本塗装工業会の場合、受入計画の申請には同会が発行する会員証明書(特定技能用)が必要とされています。団体によって発行の手続きや日数が異なるため、早めに申請しておくと安心です。


JACは「加入して終わり」ではない

JACは、特定技能評価試験の実施や求人・求職のマッチングなど、建設分野の外国人受入れを支える役割を担っています。
加入企業には行動規範を守ることも求められます。
手続き上の要件としてだけでなく、適正な受入れの仕組みの一部として理解しておきましょう。

CCUSとJACの準備が整えば、いよいよ受入計画の申請に進みます。


建設特定技能受入計画の申請手順と主な必要書類


受入計画の申請は、国土交通省の「外国人就労管理システム」を使ってオンラインで行います。
受入計画を作成し、国土交通省のWebページから同システム上で国土交通大臣に認定を申請する仕組みです。
審査の窓口は地方整備局が担当しており、2025年度の受入計画の認定は、全国で17,817社・28,145人分にのぼります。


申請の基本的な流れ

外国人就労管理システムでアカウントを登録する
受入計画の内容(報酬額、就業場所、従事させる業務など)を入力する
必要書類をPDFでアップロードして申請する
審査を受ける(補正の指示があれば対応する)
認定通知を受け取る
認定通知書を添えて、入管へ在留資格の申請を行う

受入計画には、外国人の報酬額、就業場所、従事させる業務内容などを記載します。


主な必要書類

申請内容によって変わりますが、代表的なものは次のとおりです。

登記事項証明書(法人の場合)
建設業許可証の写し
CCUSの事業者登録を確認できる書類
JACの会員証明書(所属団体の会員証明)
特定技能雇用契約書・雇用条件書の写し
母国語で作成した重要事項説明書
同等の技能をもつ日本人の賃金がわかる資料(賃金台帳など)
就業規則・賃金規程

外国人のルートによって準備が変わる

特定技能外国人になるルートは、技能実習を修了して移行する場合と、試験に合格する場合の2つがあり、それぞれのルートに合わせて受入計画を作成する必要があります。
技能実習から移行する人なのか、試験に合格した人なのか、海外にいる人なのかを最初に整理しておくと、書類の準備がスムーズになります。


審査期間はゆとりをもって

審査には1〜2か月程度かかることが多く、補正の指示が入ればさらに延びます。
認定を受けた後には入管の審査も控えているため、入社予定日の数か月前には申請を終えておくのが理想です。


認定を受けるための審査ポイントと認定後の義務


審査で重視される主な基準

国土交通省は、受入計画の主な審査基準として次の点を挙げています。

同じ技能をもつ日本人と同等額以上の賃金を支払うこと

月給制で報酬を安定的に支払うこと

建設キャリアアップシステムに登録していること


あわせて、技能の習熟に応じて昇給を行うこと、雇用契約を結ぶ前に重要事項を母国語の書面で説明していることも求められます。
受入れ人数に関する基準もあるため、最新の告示や国土交通省の案内で確認しておきましょう。


差戻しになりやすいポイント

賃金については、日本人と比べたチェックが行われます。
大都市圏などへの集中を防ぐ観点から、同じ技能をもつ日本人の標準的な報酬額と照らし合わせ、必要に応じて是正の指導が行われます。
実務では、次のようなケースで補正の指示を受けることが多くあります。


比較対象となる日本人の賃金資料が不十分
実質的に日給制・時給制になっている
昇給のルールがあいまい
重要事項説明書の内容が雇用契約書と一致していない

認定後も続く義務

認定を受けて終わりではありません。
受入れが始まった後は、国土交通省への受入報告や、外国人本人による受入れ後講習の受講などが必要です。
さらに、受入企業には巡回指導が行われます。
国土交通省の資料では、巡回指導で報酬予定額どおりに賃金が支払われているかが確認され、労働時間管理(所定労働時間、休日、36協定、年次有給休暇など)に関する指摘が特に多かったことが報告されています。


計画の内容を変更する場合や、外国人が退職した場合、2号へ移行した場合にも、システム上で報告や変更の手続きが必要です。
日頃から計画どおりに運用できているかを社内でチェックする体制を整えておきましょう。


まとめ


建設分野で特定技能外国人を採用するには、一般的な特定技能の要件に加えて、建設業許可、CCUSへの事業者登録、JACへの加入、そして国土交通大臣による「建設特定技能受入計画」の認定が必要です。

手続きは「CCUS登録 → JAC加入 → 受入計画の認定 → 入管申請」の順番で進めます。

どこか1つでも遅れると、入社時期全体がずれ込みます。
審査では、日本人と同等以上の報酬、月給制、昇給のルール、母国語での重要事項説明が重視されます。認定後も、受入報告や巡回指導への対応が続きます。

採用したい人が決まってからではなく、採用を考え始めた段階で準備に着手することが、スムーズな受入れへの近道です。
手続きに不安がある場合は、CCUS登録から受入計画の申請、在留資格の申請までまとめて対応できる行政書士への相談も検討してみてください。

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